茶作りのこだわりPassion for Tea
手間ひま惜しまず
手塩にかけた「うれしの茶」
作物の基本は土作りから始まります。これは直ぐに効果が見えるものではなく、長年手間ひまを惜しまず作り続けていくものです。
代々続く池田農園での「うれしの茶作り」は、この土づくりにあると言っても過言ではありません。
池田農園では、有機肥料(魚粕、ぼかし、油粕等)を主とした自家配合を年3回行っています。
自家配合の良い点は、施肥する時期に茶畑に合った肥料を自ら選んで与えられるところ。
有機肥料によって健康な状態に保たれた土壌は、茶葉の旨味・香りを引き立てます。
近年では「茶畑があるのだから色々なお茶を作ってみたい」という思いから、
無化学農薬・無化学肥料での栽培にも取り組み始めています。
慣行栽培とは違った栽培方法には戸惑うことも多々ありますが、作る楽しみが増え、
2015年には「佐賀県特別栽培」の認定を受けています。
今後は「おいしい無化学農薬・無化学肥料茶」をお届けできるよう、経験を重ねていきたいと思います。
最高の茶葉を
いかに減点させずにつくれるか。
茶葉が100点の出来でも、製造で失敗してしまうことも。
原葉(製茶原料となる生葉)の品質以上のものはできないと考えています。
一日一日変わる茶葉の状態をいかに把握できるかがとても重要で、
茶畑の育成、摘採時期の見極め、製茶工程を一貫して行うことで、
はじめて茶葉にあった製造ができるようになります。
丹精込めて育て上げた茶葉は、生産者自らが揉むことでお茶に「想い」が宿り美味しくなる、というのが信念です。
うれしの茶を継承し、
新たな価値観を開く。
同じお茶でも、作る人が違えば味も違う。
先代と一緒にお茶作りを始めて一番に思ったのが「池田農園4代目のお茶を作りたい。」でした。
肥培管理から、摘採、製造まで先代たちが積み上げてきた良いものはそのままに自分の色を足していくことはできないか─
自分なりの色という意味では、うれしの茶のPRイベントに茶師として参加していることもその一環です。
嬉野の茶農家、肥前吉田焼の窯元、菓匠など地域でご活躍されている気鋭の方々と共に
うれしの茶の文化を伝えていくことはとても意義深く、
生産者として普段伝えられない茶作りへの思いを表現する場にもなっています。
お茶を通してたくさんの人と出会い経験したことをまたお茶作りに還元する力の源となっています。
池田農園を引き継いで10年。ようやくお茶の「お」の字が見えてきた気がします。
お茶作りは知れば知るほど奥深く、面白さを知ってしまうと抜け出せない不思議な世界です。